2019年末から2020年にかけて、世界中で新型コロナウイルスの感染が拡大した。
外出が制限され、人々は家で過ごす時間が増え、誰とも会わない日々が続いていた。
そんな中、インターネット上では、ある概念が注目を集め始める。
リミナルスペース、ドリームコア、フルティガーエアロ。
一見すると異なるこれらの概念には、どこか共通する魅力がある。
今回は、それぞれの特徴や背景を解説する。

「いきなり格好つけて何言ってんのこの人…???」
って思ってる方が大半だと思うので、ちゃんと解説します。ただ、このジャンルは文章化が難しく、「考えるな、感じろ」みたいなタイプのジャンルなのであまり期待しないでくださいね(;^ω^)
1.リミナルスペース

リミナルスペースは本来人がいる場所なのに人がいない、にぎやかで活気のある場所のはずなのに静かだ。懐かしい感覚になる。といった場所に胸がざわざわするような、不安と安心が同居するような不思議な美しさを感じる場所を指します。コロナ禍によって、そのような状態になった建物や空間に人々は心惹かれ始め、そんな空間の画像が拡散されるようになりました。



実は、このリミナルスペースはのちに解説する「ドリームコア」や、最近上映されたBackroomsの源流なのです。

2019年頃にネットで話題に。
その後さまざまなクリエイターや掲示板などで設定が追加され、新しいゲームや映像作品のジャンルとして大人気に。

2.ドリームコア

夢の中にいるような、不思議で非現実的な世界観を表現するインターネット発の美的スタイル・ビジュアル表現のこと。見覚えがあるような場所なのに、どこかがおかしい。懐かしい気がするのに、いつの記憶なのかわからない。美しいのに、なぜか少し不安になる。先ほど解説したリミナルスペースから派生したものなので、少し見分けがつきにくいかもしれません。
区別としては、夢を見ているような優しいパステルカラーの色合い、子どもの頃に見た懐かしいもの・光景、そこにあるはずのないものがある不思議な構造の部屋など、抽象的なものが多いです。



いずれも、「不安+子どもの頃に感じた安心感」という雰囲気の画像が多いです。
3.フルティガーエアロ

ちょっと雰囲気が変わりますが、これもネットで流行した美学のひとつです。
主に2004年頃から2013年頃にかけて、世界中のIT機器、OS、広告、Webデザインなどを席巻したビジュアル・アートスタイルのことです。昨今の平成ブームにて再流行中。(もしかしたらあんまりコロナ禍関係ないかも)
「なんか見覚えあるぞ…!」という方も多いはず。2000年代後半にガジェットに触れていた人なら、必ず見覚えがあるはずです。
- OSのUI: 前述のWindows Vista/7のデスクトップ、初期のiOS(立体的なアプリアイコンや、背景の地球、水滴の壁紙)。
- ゲーム機: Nintendo Wiiのホーム画面(Wiiメニューの四角いツヤツヤしたチャンネルボタン)や、Xbox 360の初期UI、PlayStation 3の波打つ背景。
- 製品パッケージ: 洗剤、シャンプー、エコ関連商品、ミネラルウォーターのほか、当時のパソコン周辺機器(透明ブルーのプラスチックなど)のパッケージや広告。
2013年以降、AppleのiOS 7導入などをきっかけに、デザインのトレンドは一気にシンプルで平坦な「フラットデザイン」へと移行し、フルティガー・エアロは姿を消しました。
しかし近年、TikTokやYouTubeを中心に「子供の頃に見た、まだ未来に無邪気な希望が持てた時代の空気感」「約束された未来」としてノスタルジーを刺激されたZ世代を中心にブームが再燃しています。「エコテクノロジーで地球を救える」と本気で信じられていた当時の考え方が現在のどこか閉塞感のあるデジタル社会に対する癒やしとして捉えられています。



いかがでしたでしょうか。
このブログを見て子どもの頃にあったはずの懐かしい感覚や不安感、楽しい気持ちがわいてきた方もいるかもしれません。これらのネットミームやアートスタイルに一貫として見られるのは私たちが無意識に求めている「かつての記憶」や「ここではないどこか」への郷愁と憧憬です。
日々急速に進化し、少し窮屈さも感じる現代のデジタル社会において、これらのカルチャーは一種の癒やしとして機能しているのかもしれません。
あなたが一番心揺さぶられる世界観はどれでしたか?たまには、懐かしく美しい世界に迷い込むのもいいと思います。
ここまでお付き合いいただきありがとうございました。
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