こんにちは。秋といえば読書ですよね。
突然ですが皆さんは太宰治が好きですか?「太宰といえばあれでしょ?いつも自殺している人でしょ。」という認識の方も多いかもしれませんが、大体あってます(?)。でも、それだけで終わらせるにはあまりにももったいない程の素晴らしい作品を生み出した人です。
今回は太宰治の魅力について書いていきます。
えぐい自殺未遂の回数
太宰といえばコレ!!とイメージが定着してしまっている原因はその自殺未遂の回数ではないかと…。生涯の中でなんと計4回です。
| 年月 | 相手 | 結果・概要 |
|---|---|---|
| 1929年12月 | なし(単独) | 薬物を服用して自殺を図ったが、未遂に終わる。 |
| 1930年11月 | 田部シメ子(田辺あつみとも表記) | 心中を図る。太宰は生き残り、相手の女性は亡くなった。 |
| 1935年3月 | なし(単独) | 鎌倉で自殺を図ったとされる。未遂に終わったが、経緯には不明確な点もある。 |
| 1937年3月 | 妻・小山初代 | 心中を図ったが、二人とも生き残った。その後、夫婦関係は破綻した |
そして1948年6月13日 — 山崎富栄と入水心中
太宰治は、愛人だった山崎富栄とともに、東京都の玉川上水で入水自殺をしました。二人の遺体が発見されたのは、太宰の39歳の誕生日にあたる6月19日でした。満年齢では38歳です。

他にも色々な面白エピソードが!
1.芥川賞が欲しすぎて、選考委員に懇願した
太宰は芥川龍之介を敬愛しており、芥川の名を冠した賞を強く望んでいました。1935年、作品『逆行』が第1回芥川賞の候補になりますが、受賞できません。その後も候補となったものの、結局一度も受賞していません。太宰は選考委員の川端康成に抗議する文章を送り、さらに佐藤春夫にも受賞を懇願する手紙を書きました。
2.熱海事件――友人を旅館に置き去りにした
1936年ごろ、熱海に滞在していた太宰は、金に困って友人の作家・檀一雄に金を届けてもらいました。
ところが、二人で遊んでいるうちに、そのお金も使い果たしてしまいます。太宰は「菊池寛のところへ金を借りに行く」と言い残し、檀を旅館に残して東京へ向かいました。
いつまで待っても太宰が戻らないため、檀は東京へ探しに行きます。すると太宰は、師匠の井伏鱒二の家で将棋を指していたのです。
そこで太宰が檀に返したとされる言葉が、
待つ身が辛いか、待たせる身が辛いか。
自分が待たされている側ではなく、待たせている側なのに、妙に哲学的な言い回しで返したわけです。
しかも、この事件は後に『走れメロス』との関連でも語られます。友人を待たせた太宰が、友情と約束を描いた作品を書いたという対比が、あまりにも印象的なのです。
3.裕福な大地主の家に生まれたのに、生活は破綻気味
太宰は青森県の大地主・津島家に生まれました。現在、実家は太宰治記念館「斜陽館」として知られています。ところが、東京での生活は金銭的に不安定で、借金や友人からの援助に頼ることもありました。熱海事件もその一例です。「裕福な家に生まれたのだから、お金には困らなかったはず」と思いきや、本人の生活はかなり波乱に富んでいたのです。ただし、太宰の金銭問題を単に浪費癖だけで説明することはできません。執筆生活、薬物依存、当時の人間関係など、さまざまな事情が絡んでいました。
でも、こんなに素敵な作品を書いた
「なんかもう全部ダメやん」と思ってもちょっと待ってほしい。
太宰治作品は一度足を踏み入れると抜け出せなくなるほど面白くて、じんわりとした人間臭さのある唯一無二の作品が多い。「走れメロス」を知っていても、他の人間の弱さや恥ずかしさをユーモアと美しい文章で描き出した秀逸な作品を知らないままでいるのはもったいない!(早口)
1.人間失格
太宰治の代表作品ともいえる一冊。自分を社会に適応できない人間として捉える主人公の告白が中心です。暗い作品だし怖いなと思って、私自身なかなか手が出なかった。しかし読んでいるうちに「これって私のことを書いているのではないか。」という不思議な共感に包まれます。
2.富嶽百景
富士山の見える山梨県の御坂峠周辺で過ごす「私」の日々を描いた作品です。一言でいうと、自意識が強く、気取っていた一人の人間が、人々との交流や富士山との出会いを通じて、少しずつ肩の力を抜いていく物語です。穏やかで読みやすいです。
3.斜陽
戦後の価値観の変化を背景に、古い階級や家族のあり方が崩れていく姿を描きます。戦後、ベストセラーとなった作品で、「斜陽族」という流行語も生まれました。
さいごに
太宰治は自分にとことん向き合った人だと思います。そして自分を理解しようと必死だったんだと思います。
もちろんこれは彼の作品・伝記・まわりの人の証言として考えられる人物像であって、必ずしもそうだとは限りません。ですが彼をひどい人ともいい人とも決めつけずに、人間の弱さと自分をとことん追求し文章に書きだした作家だという見方をすると面白いかもしれません。
👇「回想 太宰治」という本をもとにしたおすすめの漫画です。
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